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日本国内の看護師人口と看護師不足の関係性

看護師資格保有者数と実際の労働者数には大きな差がある

看護師の実労働者数は現在おおよそ100万人ほどです。准看護師を含めて140万人強で年々増加傾向ですが、高齢化で患者の数が増えているので、人手不足は深刻化しています。

看護師の人口

現在はどの病院も看護師の人手不足という問題を抱えています。
看護師の資格を持っている人間と、実際に病院等で働いている看護師の数にはどれほどの差が生まれているのでしょうか?
データを元に比較していきたいと思います。

看護師の労働者数

看護師の労働者数を思案する女性看護師

日本国内における看護師の労働者数は、2012年末時点で約101万6,000人です。
ここ最近の傾向で比較してみれば、2010年が約95万人、2008年が約88万人でしたので、年々増加傾向にあります。

それに対して准看護師の数は、2012年末時点で約35万7,000人。
2010年時点では36万8,000人でしたので、若干減少傾向にあります。

近年では男性看護師の数が増加傾向にあり、女性看護師自体の数も増えています。

なぜ人手不足なの?

看護師の数だけでみれば年々増加傾向にあるのに、なぜ病院は看護師の人手不足に陥っているのでしょうか?

その答えは現代の日本が抱える大きな問題、「国民の高齢化」にありました。

国内では年々高齢者の数が増えており、それに伴って病院にかかる患者の数もどんどん増えています。

新設する病院が増えたり病院自体の規模を大きくする動きも見られますが、看護師が増える以上に患者の数が増えているので、結果として看護師の人手不足が解決されることはありません。

現在国内の就業している看護師の数は、准看護師も含めておおよそ140万人程だと言われています。

この数は平均して毎年3万人づつ増加傾向にありますが、それでも現在のペースで高齢化が進行すれば2025年には200万人の看護師が必要だと言われています。

このまま行けば看護師不足がこの先解消していく見込みは少なく、現在よりも更に深刻になっていく可能性が高いのです。

日本国外からの看護師の受け入れ

今後も深刻化が予想される看護師不足問題を解決するため、現在フィリピンとインドネシアから看護師の受け入れを行っています。

海外からの看護師が到着する空港ロビー

実際に病院で勤務しながら日本の国家試験合格を目指していて、おおよそ年間400人~500人の外国人が日本に来ています。

国家資格の合格者は年間約30人~50人程度ですが、今後外国人の看護師は増加していくことでしょう。

看護師資格の保有者数

看護師の資格を持っている人は、高齢者や死亡によって失効している人もいますので、具体的な数値は不明です。

ひとつ言える事は、看護師の資格を持っているのに仕事をリタイヤしてしまっている人が非常に多いという事です。

看護師は離職率も高く、せっかく資格を取っても実際に働いて嫌気がさして看護師をやめてしまう人も多いです。
女性が多いということもあり、結婚して家庭に入ってしまう人もいます。

現在の看護師不足の対策として課題になっているのは「資格保有者の呼び戻し」です。
一度職場を離れてしまった看護師をいかに呼び戻していくかが今後の看護師不足を解決する上で非常に重要だと言われています。

今後はこうした問題が国策として講じられる可能性もあるほど、看護師の人手不足は深刻となっています。

看護師の国家資格合格者数

看護師の国家試験の合格者数の推移を紹介します。
※()内は合格率

  • 平成17年 44,137人(91.4%)
  • 平成18年 43,211人(88.3%)
  • 平成19年 46,000人(90.6%)
  • 平成20年 46,342人(90.3%)
  • 平成21年 45,784人(89.9%)
  • 平成22年 47,340人(89.5%)
  • 平成23年 49,688人(91.8%)
  • 平成24年 48,400人(90.1%)
  • 平成25年 50,224人(88.8%)
  • 平成26年 52,900人(89.8%)

看護師資格試験の受験者数と合格者数は、年々緩やかに増加傾向になっています。

合格率は約90%前後で安定しています。
合格率が高いのは、看護師資格は専門の学校に通わないと原則として合格できない仕組みになっているからです。

現在では毎年約5万人前後の新しい有資格者が誕生していて、看護師を引退していく人を差し引いても年間で約3万人程が増加すると言われています。

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