看護師の労働環境と勤務時間

看護師の勤務先は、大学病院・公立病院・個人病院などの総合病院や、個人開業医のクリニック、その他訪問介護や企業の検診などの環境があります。
それぞれの労働環境や勤務時間を紹介します。
看護師の労働環境
看護師の雇用形態は主に、
- 常勤(夜勤あり・2交代)
- 常勤(夜勤あり・3交代)
- 常勤(夜勤なし)
- 非常勤・嘱託・パート
に分かれます。
仕事内容は病院や部署などによって大きく変わってきます。
最も激務なのは夜勤勤務がある常勤です。
夜勤は夜勤手当が高いので収入は上がりますが、激務に耐え切れず退職する人が後を絶ちません。
休日はどれくらいあるの?
休日日数は病院や雇用形態によって変わってきます。
- 総合病院
総合病院の場合は4週8休制が多く、一部の病院では4週6休などもあります。
- 入院病棟
入院病棟で夜勤もある常勤の場合は4週8休制が多いですが、土曜日の半日診療を行っている外来勤務の場合は4週6休制も多いです。
- 病棟勤務
病棟勤務であれば、年末年始・お盆・GWも関係ありません。
年に1~2回は長期休暇を取る事ができますが、毎年正月をゆっくり休む事などは難しくなります。
- クリニック
クリニックの場合は、勤務先自体の休みが日曜日+平日1日+祝日になっている事が多く、完全週休2日制を採用している所が多いです。
有給休暇は、総合病院であれば比較的取りやすいです。
他の看護師の人数のバランスなどもあるので、休みたい時にいつでも休めるというよりは、人が余っている時であれば休めるといった暗黙のルールが存在している所も多いです。
嘱託やパートの人は子育てと両立している人も多く、比較的自由に休みを取っています。
嘱託であれば有給をほぼ全て消化できている人もいます。
クリニックに勤務している場合、普段の休みは比較的多いと言えますが、そもそも看護師の人数が少ないので自由に休暇を取ることは非常に難しいと言えます。
そのかわり、年末年始・GW・お盆などはまとまった長期休暇があり、その他医師の勉強会や研修などが入ると、その都合で病院自体を閉めて長期休暇が発生する場合もあります。
その他の訪問看護や企業の検診などの労働時間は勤務先によってまちまちです。
看護師の勤務時間

看護師の勤務時間は病院によって定時や時間の区切り方が変わってきますが、ここでは病院ごとの一例を紹介していきます。
勤務時間の特徴
看護師は働き方によって勤務時間が変わってきます。
夜勤がある場合は2交代と3交代で夜勤の負担が変わってきます。
- 2交代勤務
2交代の場合、実際の勤務時間が16時間前後になってしまいます。
暇であれば仮眠時間を2時間程確保できますが、仕事の状況次第では一睡もできない日も頻繁にあります。
その代わり夜勤明けの日は1日休みになる事が多く、生活リズムに慣れてしまえば家族・恋人との時間など、自分の時間をしっかり取る事もできます。
- 3交代勤務
3交代の場合はそれぞれの勤務時間が全体的に平等ですが、深夜出勤になってしまうこともあるので生活リズムが乱れやすいです。
3交代のデメリットは、常に同じ時間帯の勤務ではない事です。
例えば8時30分~17時の日勤の時間を勤務して、8時間休んで0時30分~9時の深夜勤に付く事もあります。
それぞれにメリット・デメリットはありますが、どちらかといえば2交代の方が人気が高いです。
- 総合病院での勤務
総合病院の場合では、嘱託・パート・非常勤になれば勤務時間の融通がききやすい傾向があります。
子供ができて保育園を利用する場合でも、保育園が開園するのを待ってから出勤できる勤務時間にしてもらったり、通常の勤務時間から多少の融通をきかせてもらう事もできます。
- クリニックでの勤務
クリニックの場合では、通常の病院の日勤よりも勤務時間が長いですが、昼休みが2時間前後ある所が多いです。
拘束時間は長くなりますが、その分場所によっては休みが平日1日&日曜日&土曜日半日の合計週2.5日休めるなど、休みが多い傾向があるのがメリットになります。
それぞれの働き方にメリット・デメリットがあり、人によって好みの働き方が異なります。
自分のライフスタイルに合わせて働き方を考えると良いでしょう。
人によっては「2交代勤務はきつかったけど、3交代の所に転職してみたら意外と楽だった」ということもあります。
労働環境や勤務時間に限界を感じたら、違うスタイルの病院に転職して他の環境を知ってみる事もよいでしょう。