大学病院の待遇と仕事スタイル

仕事内容
規模が大きい大学病院では、さまざまな職種や配属先があります。
大きい入院施設を持っているので、ほとんどの看護師は病棟勤務になります。
外来などの病棟以外の勤務は希望をしても、なかなか叶えてもらえない傾向があります。
仕事内容は配属先によって変わってきますが、 バイタル、食事準備、介助、内服配膳、入院対応、OPE対応、点滴準備などがあります。

大学病院は看護師や医療事務員だけではなく、医師の数も充実しています。
資格を持っている人や専門分野を持っている人は、それぞれに細かく仕事を分担されられているようです。
例えば、点滴を行うのも全て医師の仕事として決められていたり、師長や部長などの管理職は現場の仕事はほとんどせず、采配や管理のみを行うなどです。
大学病院は医師の腕も良いので難しい対応なども可能です。
そのため他の病院から紹介されてやってくる患者の受け入れも多くなっています。
雑務や仕事範囲が狭く限定されることで、より専門的な知識や難しい処置が求められることもあります。
給料待遇・ボーナス
大学病院の場合、新卒の初任給相場は、
専門卒で19万円~20万円、大卒で20万円~21万円です。
夜勤手当は他の病院と比べても平均的な所が多く、2交代でも3交代でも月に手当が10万円前後になるシフトが多いです。
ボーナスは賞与年2回で、合わせて4.0~4.5ヶ月分です。
初任給は安いですが、大卒の場合は昇給のペースが早いのが特徴です。
入職1年目の大卒 常勤(夜勤あり)
(基本給21万円+手当10万円)×12ヶ月+賞与 86万円(4.1ヶ月分)=年収 458万円
入職8年目の専門卒 常勤(夜勤なし)
(基本給27万円+手当2万円)×12ヶ月+賞与 108万円(4.0ヶ月分)=年収 456万円
入職12年目の大卒 常勤(夜勤)
(基本給35万円+手当12万円)×12ヶ月+賞与 157万円(4.5ヶ月)=年収 721万円
勤務時間や残業・夜勤の頻度など
大学病院は初任給こそ平凡ですが、夜勤手当の割合もそれなりで、中途採用の場合でも高待遇で採用してもらえる事が多いです。
しかし、大学病院は看護師業界の中でも激務で有名です。
サービス残業は当たり前で、カンファレンスや勉強会なども頻繁に行われています。
病院内の看護師の数は多くても、1人あたりの仕事量が多く、サービス残業を毎日1~2時間する事は珍しくないです。
また大学病院では敷地内や近隣に寮を用意している事が多く、入寮してしまうと休日もあってないような状態になってしまいます。
酷いケースでは3交代の環境で日勤に入り、本来休みの準夜勤の時間帯に数時間のサービス残業をこなし、その後小休憩の後に深夜勤+サービス残業で、合計24時間以上拘束される事もあります。
夜勤は2交代が多く、それまで3交代だった大学病院も若手の要望などで2交代に変える所が多くなっています。
2交代の場合は週に約1回、月4~5回程度が多いです。
手当はしっかりもらえますが、大学病院は夜の急患も多く、休む暇がないほど忙しいケースもあります。