介護施設・リハビリ施設の待遇と仕事スタイル

仕事内容
介護保険がスタートしてから、老人ホームなどの介護施設やリハビリ施設の数が増えました。
介護保険が適用される老人ホームなどでは、施設に一定数の看護師を確保しておかなければならないというルールが存在します。
このため看護師の需要は非常に高く、求人も盛んに行われています。
仕事内容としては病棟スタッフと大きく変わりませんが、医療行為は通常の病院と比べて圧倒的に少ないです。
排泄のお世話など日常生活のケアやリハビリのサポートなどが中心となってきますので、医療のプロとして接することよりは、介護士と同様に日常生活を支えてあげることがメインとなります。
しかし利用者の容態が突然悪くなった時には、医療のプロとしての判断が求められます。
病院には必ず医師が常駐していますが、介護施設の場合は看護師が医療の分野のスペシャリストになります。
高齢の利用者が多いので時には生死を分けるような重大な判断を迫られる事もあります。
日常業務では雑務や介護が中心ですが、いざという時には病院以上に看護師としての責任が大きくなる特殊な職場環境です。

給料待遇・ボーナス
介護やリハビリを行う施設の看護師の給料は、夜勤もある老人ホームと、夜勤がないその他の施設で大きく変わってきます。
夜勤手当も施設によって大きく違ってきて、悪質な老人ホームでは、月収25万円程度の給料に夜勤手当が月に4回含まれているケースもあれば、病院以上の高待遇を用意している所もあります。
老人ホームの場合は、看護師を配置さえすれば良いと思って、能力を求めずに採用している所もあるので、勤務先選びは慎重に行う事が必要です。
夜勤は主に2交代で、老人ホームによっては、日勤常勤や、夜勤中心など、希望を考慮してシフトを組んでもらう事もできます。
介護施設・リハビリ施設の給料は、全般的に、運営体制によって差が出る、利益率に応じて大きく変わってくる傾向があります。
賞与は常勤であれば、年間2ヶ月は確保されている所が多く、上限は4.5ヶ月分と通常の病院と同等水準です。
30歳 専門卒 入職2年目 常勤(夜勤あり)
基本給27万円(夜勤手当月4回含む) ×12ヶ月+賞与 81万円=年収 405万円
61歳 専門卒 入職1年目 常勤(夜勤なし)
基本給30万円 ×12ヶ月+賞与 60万円=年収 420万円
35歳 大卒 入職5年目 常勤(夜勤なし)
(基本給25万円 + 手当7万円)×12ヶ月+賞与 100万円=年収 484万円
勤務時間や残業・夜勤の頻度など
介護施設やリハビリ施設は残業が少なく、通常の病院と比べても仕事量は少なめです。
しかし新人の看護師が入職した場合には、思い描いていた看護師の仕事と介護施設の仕事の大きなギャップを感じてしまい、僅か数ヶ月で離職してしまうケースもあります。
結果として介護施設やリハビリ施設でも看護師不足の問題を抱えることになっています。
人手不足によって業務過多となり、休日出勤や残業を余儀なくされてしまうこともあるようです。
面接の時には残業がないと聞いていても、実際に働き始めてから同僚が次々と辞めていくような状態に陥った時には長時間の残業が発生してしまう場合もあります。
介護施設やリハビリ施設の夜勤は2交代が中心です。
看護師が不足している時には必要に応じてアルバイトを雇っている所もあるようです。
雇用条件としては夜勤月4回の常勤がもっとも一般的ですが、希望に応じて夜勤を増やしてもらったり減らしてもらったりと、割と柔軟に対応してもらえるところが多いようです。